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給水タンクについて

災害時の緊急用水となる貯水槽
 今、ビルやマンションから『給水タンク』が姿を消しているのをご存知ですか?そして、あなたの知らないところで、直結給水システムがどんどん増えています。これは貯水機能がなく、震災時に大変深刻な不安が残ります。
 1995年1月17日(平成7年)兵庫県南部地震 M7.8(阪神・淡路大震災)では、電気・ガス・水道などのライフラインが遮断され、被災者の方々が最初に必要としたのが『水』でした。このとき、給水タンクが大切なライフラインである『水』を確保し、この『水』を利用された方々が多くおられました。
 人間ひとりが生命を維持するためには、1日に最低限3リットルの水が必要だと言われています。大震災クラスの地震が発生した場合、都市部では公的な援助活動がスムーズに行われるまでに、3日間程度が必要です。援助活動が軌道にのるまでは、自力で水を確保しなければなりません。
 また下表に、あの未曾有の阪神・淡路大震災後も断続的に発生している中地震・大地震を紹介します。表をご覧になると分かりますように、地震列島・日本と言われるように日本全国各地で地震が発生しており、あなたの側でいつ中・大地震が起ってもおかしくありません。これらの地震時にも耐震性・衛生性に優れたモリマツのステンレス製給水タンクは、確実に緊急用水を確保し、各方面から高い評価と信頼を頂いております。
 直結給水システムでは貯水機能がなく、大変深刻な不安が残りますが、『水のストック機能(貯水機能)を持つ給水タンクシステム』であれば、震災時にも安心して『水』を使うことができるわけです。


西暦(年号) 被害地震(マグニチュード6以上)
1995年(平成7年) 1/17 兵庫県南部地震 M7.8(阪神・淡路大震災)
1996年(平成8年) 8/11 秋田県内陸南部 M7.3
1997年(平成9年) 3/26 鹿児島県薩摩地方 M6.6
5/13 鹿児島県薩摩地方 M6.4
6/25 山口県北部 M6.6
1998年(平成10年) 9/3 岩手県内陸北部 M6.2
1999年(平成11年) 5/13 釧路支庁中南部 M6.3
2000年(平成12年) 1/28 根室半島南東沖 M7.0
6/3 千葉県北東部 M6.1
6/7 石川県西方沖 M6.2
7/1 新島・神津島近海 M6.5
7/15 新島・神津島近海 M6.3
7/30 三宅島近海 M6.5
10/6 平成12年鳥取県西部地震 M7.3
2001年(平成13年) 3/24 平成13年芸予地震 M6.7
8/14 青森県東方沖 M6.4
12/2 岩手県内陸部南部の地震
2002年(平成14年) 10/14 青森県東方沖 M6.1
11/3 宮城県沖 M6.3
2003年(平成15年) 5/26 宮城県北部の地震 M7.0
7/26 宮城県北部の地震 M6.2
9/26 平成15年十勝沖地震
2004年(平成16年) 9/5 紀伊半島南東沖の地震 M7.4
10/23 平成16年新潟県中越地震 M6.8
11/29 釧路沖の地震 M7.1
2005年(平成17年) 3/20 福岡県西方沖の地震 M7.0

3日分4人家族で36リットル・・・緊急飲料水もタンクから。
家庭で大量に水を備えるのは大変、緊急時も受水タンクが頼りになります
人間は、ひとりあたり、1日に最低3リットルの水が必要だと言われています(平成9年度の東京都水道局パンフレットより)。大震災クラスの地震が発生した場合、都市部では公的な救援活動がスムーズに行われるまでは3日ほどかかります。これだけの量の水を確保することは容易ではありません。受水タンクがあれば、もしもの時も安全です。



日本ステンレス工業会より


給水タンクの維持管理
給水タンクは清潔な水を貯め、必要な良水を安定供給するという機能上、定期的な保守点検とそれに伴う適切な処置が必要です。給水タンクは少なくとも年に1回、保守点検・清掃などメンテナンスを行えば、飲料水として衛生上の問題は一切発生しません。ステンレスタンクならば、ステンレス鋼の表面は極めて平滑であるため、汚れ付きにくく簡単な清掃でタンク内外をいつまでも清潔に保てます。
また、タンクに水をためることで、『フィルター効果を生み、水道水に含まれる不純物質を減らす』ことができます。

給水タンクの維持管理に関しては、水道法等で有効要領10立方メートルを超える施設については、1年以内ごとに1回の定期的な保守点検、清掃が義務付けられています。また、2002年4月から水道改正法で有効容量10立法メートル以下の給水タンクにも、各都道府県・政令都市が定める条例・要綱により、保守点検、清掃が指導されることとなりました。

「受水タンク」の水は汚いの?
一部に「受水タンク」は衛生上問題があると言う人がいますが、それは大変な誤解です。「受水タンク」は大切な沈殿槽の機能を持ち、皆様の健康をガードするセーフティーネットの役割を果たしています。

管理の行き届いたタンクで、
毎日クリーンな水が利用できます

タンクにたまっているといわれる汚泥は、水道水が数百キロという長い配管(東京都の場合、導送配水管の総延長は、約2万2千9百キロメートルといわれています)を通り運んできた物質で、受水タンクに到達して沈殿したものです。そのため、受水タンクは、少なくとも年に1回、清掃を必要とします。しかし、清掃などのメンテナンスなど保守点検をきちんとしておけば、衛生上の問題は発生しません。逆に、タンクに水をためることで、フィルター効果を生み、水道水に含まれる不純物質を減らすことができます。



内部に発生した「鉄コブ」。
受水タンクは、これらの物質をタンクに沈殿させ、皆様の健康をガードします。


増圧直結給水システムと給水タンクのシステムのライフサイクルコスト比較
コスト面を考えるなら、設置時のイニシャルコストだけでなく、電気代などのランニングコスト、ポンプの保守費などを含めたライフサイクルコストを考えるべきです。

トータルコストで比べれば受水タンクは断然お得。
増圧直結給水方式だと、つねに水に圧力をかけているので電気代も高くなります。さらに管理会社や管理組合に払う費用、また遠隔監視システム契約費などがかかります。一方、受水タンクは、重力で水に圧力をかけているので、ランニングコストもおさえることができ、メンテナンス費用も、年に1度の清掃費用だけですみます。

●30年間のライフサイクルコスト比較表●

メンテナンス・コスト(保守点検費)A社の場合
年一回保守点検契約の場合 年間6万円 (緊急出動料3万円)
(別途に部品代、修繕技術費、調整費は顧客負担)
年二回保守点検契約の場合 年間12万円 (緊急出動料無料)
(部品代のみ顧客負担)
※別途/「遠隔監視システム契約」を追加した場合 年間6万円を加算
    (自動通報装置設置に関わる電話回線費、工事費、通話料金は別途顧客負担)

日本ステンレス工業会より